みちのくルカサーのブログ

音楽、ギター、機材等について綴るブログ

注目機材 ・・・ Floyd Rose

どうも、みちのくルカサーです。1980年代 に 一大ブームを巻き起こした Floyd Rose のトレモロ・システム。過去に一度は憧れた方、お世話になった方、たくさんいらっしゃるかと思います。今回は(改めて? 今更ながら?)Floyd Rose の魅力、歴史、最近のラインナップ等、色々と綴ってみたいと思います。

Floyd Rose は、ギタリストでエンジニアでもある フロイド・D・ローズ氏が考案したトレモロ・システム であり、1977年に開発され、1980年代の初頭よりロック系のギタリスト(エドワード・ヴァン・ヘイレンニール・ショーン、ブラッド・ギルス 等々)の使用によって爆発的な人気となりました。

当時主流だった シンクロナイズド・トレモロ との大きな違いは『ナイフ・エッジの2支点』『ロックナット』であり、当時としては、革命的なトレモロ・システムだったと思います。(当時のトレモロ・システムと言えば、シンクロナイズド・トレモロ か、ビグズビー・トレモロ・システム ぐらいしか なかったよなぁ・・・)

フロイド・D・ローズ氏は、1979年に、このトレモロ・システムに関する特許を取得。その後、前述のミュージシャンの影響による人気と需要の高まりにより、アメリカ市場向けは、1982年に Kramer Guitars に 販売が委託された(実際の生産はドイツSchaller社)。また、日本市場向けは1983年、既に前年から独自に類似品を「FRT-1」という品番で製造・販売していたフェルナンデス社 に生産が委託され、「FRT-3」という品番で販売されました。当時のフェルナンデス社のカタログに記載されたFloyd Rose製品は、こんな感じ ↓ です。いやぁ~ホント懐かしいですねぇ~。

懐かしのフェルナンデス製品カタログは、↓このリンク↓よりご覧になれます。存分に懐かしんで下さいませ。www.fernandes.co.jp

その後、ナット部の規格が制定され、弦をロックしたままでもチューニングの微調整ができる ファイン・チューナーを搭載したモデルが登場する。写真にもある「FRT-4」はツマミの位置がサドルに近い為、演奏中に手がツマミに触れてしまう難点があったが、後にツマミの位置をサドルから離した改良モデルが登場し、これが弦をロックする種類のトレモロ・ユニットのスタンダードとなった。これらのタイプについて、日本国内ではフェルナンデスが「FRT-5」「FRT-7」という品番で販売していた(現在は“Floyd Rose Original”として販売)。

革命的な Floyd Rose製品は、1980年代以降、人気が急増しましたが、他社が 同様(模倣的?)なトレモロ・ユニットの開発にて、特許を侵害する事態となり、訴訟沙汰に・・・。実際には、1980年代のトレモロ・システム(別方式で有名な)Kahler社は、1億ドルもの損害賠償の訴えを起こされているようです。これに目を付けたのか、フロイド・D・ローズ氏は、他社へのライセンスを供与(ライセンス料の支払い)にて、ライセンス生産を許諾する契約を行い、各社からライセンス品が製造・販売されるようになり、安価(適正)な価格で、この方式のトレモロ・ユニットが入手できるようになりました。ちなみに 2005年に特許は、切れているようです。

 

さて、最近の Floyd Rose ですが、ホーム・ページを見てみると、その後も進化しているようです。

Floyd Rose / FRX Tremolo System

レスポール、SG 等、ギブソン系のギターに搭載できる トレモロ・ユニット であり、ボディへのザグリ等の加工は必要とせず、そのまま搭載できるようです。これは、画期的ですね。

 

Floyd Rose / Rail Tail Tremolo

↑ Rail Tail Tremolo は、従来のナイフエッジ2支点ではなく、ギター本体に直接取り付けられた精密レールの周りを回転する方式です。ヴィンテージ・タイプの6点ネジ止めブリッジより、加工なく取り付けが出来るようです。この動画で、詳しく、分かりやすく説明されておりますので、是非ご覧下さい。

youtu.be

 

現在も進化を続けている Floyd Rose 。今後も目を離せないですね。メーカー・ホームページのリンクを貼っておきますので、是非ご覧になって下さい。懐かしい製品も、未だ健在ですよ。

www.floydrose.com